製造業の国内回帰
最近日本企業の製造拠点が海外から国内に
というニュースや記事を見ることが多くなりました
その背景にはいくつか要因があるとは思いますが
主なものは次の3つですかね。
1:コロナによる生産性の不安定
世界中でコロナ感染者が増えてしまい
工場を稼働できないトラブルが相次ぎました
さらに輸送の制限もかかるようになり
原料が入らなかったり価格が高騰するようになりました
こうした背景が経営上のリスクと捉えられ
比較的安定して稼働できる国内に
工場を戻すメーカーが増えています
2:米中貿易摩擦
中国に対して貿易赤字が続くアメリカが
中国製品に高い関税をかけたことではじまった米中貿易摩擦
現在も互いの国の製品に高い関税をかけ合っています
中国にはさまざまな国のメーカーの工場が集まっており
「世界の工場」と呼ばれていますが
中国でつくられた製品はアメリカの関税の対象となるので
米中貿易摩擦が本格化してからは
多くの国が中国以外のアジア地域や自国へと工場を移しています
3:円安
今外国通貨に対して円の価値が下がっている円安状態です
円安になると現地の通貨で賃金を支払う現地労働者よりも
円で賃金を支払う日本人労働者のほうが
コスパはよくなります
人件費という観点で見たときに
日本に工場を建てて日本人を雇ったほうが
コストがかからないのです
また日本の工場でモノをつくれば
質の優れた日本製の製品として高い評価を受けることもできます
こうした背景もあり国内回帰が進むの要因となっています
しかしながら現在の日本では
どの業界も労働者不足と言われています
国内に工場を作っても
日本人だけで労働力は賄えるのかという不安も
簡単には払拭できないでしょう
そのために外国人労働者の受け入れを積極的に考えたり
近いうちに受け入れることを前提に
環境整備をしている企業も多くあります
また登録支援機関をはじめ様々な外国人労働者と
受け入れ機関である日本企業を繋ぐ団体も増えつつあります
私の職業の一つである行政書士も
外国人の入国の際に在留資格の取得のお手伝いをしています
原料もない 労働力もない
そんな日本が今後どの進んでいくのか
残念ながら先行き不透明です
間違いなく言えるのは
早め早めの対処だと思います
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