津波報道とインフラ停止、これで本当に命は守れるのか?
昨日のロシア沖で発生した地震による津波警報。
テレビをつけると、どの局も同じ映像・同じテロップ。「逃げて!」「落ち着いて!」。
2011年の東日本大震災を経験した日本だからこそ、命を守ることを最優先にしているのは理解できます。
しかし、正直なところ一日中同じ映像を繰り返し、不安をあおるばかりの報道には違和感を覚えました。
「逃げろ!」と煽りながら「冷静に」と同時に言われても、人の行動は混乱します。
インフラが止まることで起きた新たな混乱
警報を受け、鉄道や飛行機、フェリーといった交通インフラが一斉にストップ。
結果として帰宅できない人が街にあふれ、車での避難が渋滞を引き起こしました。
特に気の毒だったのは、港に戻れず沖で何時間も待たされたフェリーの乗客たち。
「津波警報が出ているから近づけない」という判断は分かりますが、
その間に体調を崩した人が出たらどうするのか…。
もっと柔軟な対応はできないのか?
自衛隊や海上保安庁の航空機で周辺海域を調査し、
「今なら港に入っても大丈夫」という判断ができれば、
こうした二次被害は減らせるのではないでしょうか。
また、東海道線の全線運休のように、
首都圏の大動脈が一斉に止まることは果たして最善策なのか。
安全第一なのは当然ですが、
“止めるだけ”の対応ではなく、止めることによる混乱まで見据えた危機管理が必要だと思います。
経験を未来の改善に
東日本大震災の教訓が「止める・避難させる一辺倒」になってはいないでしょうか。
命を守る行動は大前提。
ただしその裏で、別の危険や不便を生んでいないか。
国も自治体も企業も、今回の出来事をきっかけにもう一歩踏み込んだ対応策を考えてほしいと強く感じます。
恐怖だけでなく、冷静な判断材料を与える報道。
止めるだけではなく、動かす方法も考える危機管理。
こうした進化が、これからの防災には必要ではないでしょうか。
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